【涙腺崩壊】 クレヨンしんちゃん作者事故死から7年…今明かされた23年後の物語に涙が止まらない。*日本中が涙・・・。

「ーー野原くん、この企画の件だが….」

「はい。これはですね。」

会社の中で、オラと係長は、次の企画について話をしていた。

この会社に勤めてもう9年……仕事にもすっかり慣れた。

高校卒業と同時に入社したこの会社は、会社の規模は小さいが給料がいい。

おまけに上司も温かみのある人が多く、色々とオラを助けてくれている。

「ーーあ、もうこんな時間!帰らないと….」

「ああ野原くん!この後、一杯どうかね!」

「あ……すみません係長、これから家でご飯を作らないといけないので….」

「少しくらいいいじゃないか」

「はあ…..でも、妹がお腹を空かせて帰りますし……… 」

「……そうか。キミは、妹さんと二人暮らしだったな…….分かった。早く帰ってあげなさい」

「本当にすみません。それでは…….」

足早に会社を出て、そのまま家に向かう。その帰りにスーパーに寄り、食材を購入する。

ひまわりは料理が苦手だ。たまに教えるんだが、

母ちゃんに似たのか、飽きっぽくてすぐに止めてしまう。

ホント、似なくていいところばかり似るもんだ…….

「ーーただいまー!」

大きな声を出して、ひまわりが帰って来た。そしてスーツのまま、台所へ駆け込んで来た。

「お兄ちゃんお腹空いた!今日のご飯何?」

「クリームシチュー。好きだろ?」

「うん!大好き!」

ひまわりは目を輝かせながら、鍋の中を覗き込む。

そして大きく匂いを嗅ぎ、満足そうに息を吐いた。

「こらこら。先に手を洗ってきな。ごはんは、その後だ」

「ええ!?いいじゃん別に…..」

「だ〜め!」

「ぶー…..」

渋々、手を洗いに行った。これも何度目の光景だろうか。

行動が全く進歩しない妹に、少しばかり不安を感じる。

これじゃ、嫁の貰い手もないだろうな。

「いっただきま〜す!」

「いただきます」

居間のテーブルを二人で囲み、晩御飯を食べ始める。

普段着に着替えたひまわりは、一心不乱にシチューを食べていた。

「ーーうん!さすがお兄ちゃん!すっごく美味しい!」

「ありがと。…..それより、会社はどうだ?」

「会社?…..う〜ん、あんまり面白くないかも……」

「そりゃそうだ。会社ってのは、面白くもないところだ。

面白くないことをするから、お金を貰ってる。基本だぞ?」

「そうなんだけどね…..なんていうか、つまんないの。

会社の業績はまあまあなんだけど、先輩に面倒なオバハンがいてね。

やたらと、目の敵にしてくるんだぁ……」

「ああ、いるいる、そういうの。……まさかとは思うけど、気にしてんのか?」

「私が気にすると思う?」

「いや全然」

ひまわりは神経が図太いからなぁ……これも、母ちゃんによく似ている。

「ただ、面倒なんだよね、そういうの。

嫉妬するのは分かるんだけど、それなら私以上に実績積めばいいだけだし。

それをしないで、ただ因縁だけ付けてくるってのが気に入らないんだ」

「……そうか……お前も、大変だな」

「うん。まあね」

あっけらかんと、ひまわりは答える。まったく大変そうには見えないが…..

シロ….

あっ…

高校卒業して9年ってことは、27歳……

つまり、シロは…….

ひろし…みさえ…..二人とも居ないって事は事故かな……

食事を終わったひまわりは、風呂に入る。

「着替え、ここに置いとくぞ」

「は〜い」

風呂の中から、籠った声を出すひまわり。ひまわりは、とにかく風呂が長い。

何でも、少しのカロリーを消費するためとか。無駄な抵抗だと思うんだが……

「……お兄ちゃん?今何か、失礼な事思わなかった?」

お前はエスパーか……

「……あんまり長風呂するなよ?この前みたいに、のぼせて倒れちまうぞ?」

「ああ!話を誤魔化した!やっぱり思ってたんだ!!」

…..こういう感が鋭いところも、母ちゃんに似てる…….。

脱衣所を出ようとした時に、ふと、ひまわりが言ってきた。

「…..ところでお兄ちゃん」

「うんーー?どうした?」

「お兄ちゃんさ、今年で27だよね?」

「…..まあな」

「ーー結婚とか、考えてないの?」

「……相手がいれば、いつでもしてやるけどな。そういうお前はどうなんだよ」

「私?私は、まだ早いよ。だって、まだ22歳だし」

「結婚まではしなくても、付き合ってる男もいないのか?」

「う〜ん……言い寄って来る人はいるんだけどね…..

どれもいまいちというか、パッとしないというか…..」

「………..」

誰に似たのか、ひまわりは、凄まじくモテるようだ。

まあ確かに、顔は兄のオラから見ても、かなり美人の分類に入ると思う。何気にスタイルもいい。

男にモテるのも、仕方ないのかもしれない。

もっとも、純情ピュアってわけではなく、

何というか、ザァーッとして、竹を割ったような性格だから、

下手に言い寄られてもまるで相手にはしないようだ。

変な男に捕まらない分、安心はしている。

「……まあ、そろそろお前も結婚考えろよ?母ちゃんは、

お前くらいの時に結婚してるんだからな」

「それはお兄ちゃんも一緒でしょ?さっさと結婚しないと、

一生独身の寂しい人生しか残ってないよ?」

「やかましい。ホラ、早く上がれよ」

オラは居間に戻った。

 

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